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2197話

この状況は予想通りだった。そもそもこのチームは急造されたもので、結束力などなく、皆自分のことしか考えていない。ここまで持ちこたえられたのはむしろ上出来だ。あとは大人しく死を待つだけだ。

バン!

だがその時、突然、私の側で銃撃音が響き渡った。

数発の弾丸が私の頭皮をかすめ、冷や汗が吹き出た。

何が起きている?

横目で見ると、私を乗せたこの車に、まだ生きている人間は私以外にたった一人しか残っていなかった。

さっきまでこの車は人でいっぱいだったはずだ。少なくとも十数人はいたのに。

今や、たった一人だけ。

銃を構えているその武装兵士を見てみると、彼の体はふらついており、精神状態がかなり悪そうだ...