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2161話

もし今断るなら、この男が私もゴリラの餌に放り込む可能性は否定できない。だから、とりあえず承知するのが賢明な判断だろう。

何より重要なのは、自分ならば生存確率がまだ高いと思えることだ。

どうしても危なくなれば、混乱に乗じて一人で逃げ出せばいい。

その後、指揮官は私を先遣隊員たちのいる場所へ連れて行った。総勢二百名で、重火器を装備し、後方からの火力支援もある。予想外のことがなければ、我々が変異生物の中を突破する確率は八割はあるだろう。

これが彼の説明だったが、私はそれを聞き終えると、ただ淡々と頷いただけだった。

今、出発まで残り三時間を切っていた。

三時間後、私と二百名の先遣隊員は塹壕の前、正面に...