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2149話

「船が橋に着けば自然と道は開ける、必ず何か方法が見つかるさ」

私はそう彼を慰めた。

結局これも仕方のないことだ。起こりうることはすべて予測できないのだから、私たちにできるのは臨機応変に対応し、正体がばれないように石の門の所在を探るしかない。

しばらく沈黙した後、私は火猿と一緒に生活区域を通り抜け、基地のより中心部に近い場所へと向かった。

歩きながら気づいたのは、この一帯にいるのは武装した兵士たち以外は、ほとんどが重要でない人員ばかりだということだ。

大半は宿舎となっており、満員になれば恐らく千人以上を収容できるだろう。

「ちっ、奴ら軍隊でも作る気か?」

火猿のつぶやきを聞きながら、私は足早に歩...