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2141話

車を降りると、くぼ地の両側には弾薬を詰めた箱が所狭しと並べられていた。まるで軍需倉庫のようだが、あまりにも粗末な環境だ。

粗末な小屋が数十個点在し、様々な銃を手にした人々が出入りしている。

彼らは私たちの到着に特に関心を示さなかった。こういうことに慣れているようだった。

私たちをここまで連れてきたドライバーは、組織の人間で、私たちの案内役のはずだった。

だが今になって気づいた。彼はまるで人身売買業者のようで、私たちをこの連中に売り渡そうとしているのではないかと。

間もなく、赤いバンダナを巻いた男が現れた。もじゃもじゃの顎髭を生やし、低く力強い声で話すが、言葉が通じない。私も火猴も彼が何を言...