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210話

「つまり、これは天然の水着ってことなんだな」

以前計画していたことがある。女の子たちを海に送り出した後、あの泉に飛び込んで、地下水路を通ってイヴを探しに行くつもりだった。

この海豹の皮はそのときに絶対役に立つだろう。

最近は気温が上がってきたとはいえ、まだ信じられないほど寒い。地下水路の水は流れが速いから凍らないだけで、素っ裸で泳げば簡単に凍えてしまうだろう。

泳いでいる最中にそんなことになれば、死あるのみだ。

かといって普通の服を着て潜れば、服は水を吸って重くなる。まるで体に石を縛り付けているようなもので、それこそ自殺行為だ。

だから、この海豹の皮の水着は俺の命綱になるわけだ。

本当...