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208話

地面に積もった厚い雪も、溶け始めていた。

蕭晴たちは山洞の中でこんなに長い間閉じ込められていたので、今は外に出て散歩し、気分転換したいと思っていた。

私は随分迷った末、最終的に承諾した。

晴れた後の森は、相変わらず静寂に包まれていた。猛烈な吹雪が視界を遮ることもなく、この森は見れば見るほど美しく感じられた。まるで純白の世界を歩いているようで、非常に目に心地よかった。

一行は談笑しながら、すぐに浜辺近くの小さな谷に着いた。

吹雪が来る前、あの筏はここに置いておいたのだ。

この瞬間、私たちはみな、この宝物がまだあるかどうか心配していた。

残念ながら、今はまだ雪が溶けきっておらず、ここには厚い積雪し...