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2071話

「私の手を掴んで、ここから出ましょう」

「うん!」

マーシャは頷いて手を差し出した。彼女の顔に浮かぶ笑顔は実に軽やかで、まるでこれが楽しい旅行でもあるかのようだった。

彼女の隣に立つ男は、恐ろしいほど陰鬱な表情を浮かべていた。彼はマーシャが私を助けることを望まず、さらにマーシャが私のような人間と関わることも望んでいなかった。彼は憎悪に満ちた目で私を睨み、まるで生きたまま飲み込んでしまいたいとでも言うように。しかしマーシャの警告を受けた後、彼は不本意ながらも邪魔をすることができず、ただ傍らで睨みつけることしかできなかった。

「あなたは……」

マーシャを引き上げた後、私は彼に視線を向け、軽く笑みを...