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2063話

今は周りの温度が上がって、体が自由に動けるようになるのを待つだけだ。そうすればここから出られる。

外から、チリンチリンという音が聞こえてきたが、私はできる限り静かにしていた。

温度が徐々に上がるにつれ、周りのサソリの甲殻内の液状化した肉質が溶け始め、ねっとりと私の体に張り付いた。だが、私は気持ち悪さを感じるどころか、王邵陽の心臓の鼓動が次第に力強くなっていくのを嬉しく思った。

ブォン！

突然、近くから轟々とした機械の唸り声が響いた。

電動ノコギリの音だとすぐに分かった。奴らはこの巨大なサソリの死骸を切り裂こうとしているのだ！

彼らにとってはただの簡単な作業に過ぎないが、問題は私と王...