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2062話

はぁ、腹が減り過ぎたのかもしれないな。

本当は止めようと思ったんだが、考えてみて思い直した。どうせ、どうせもうこうなってしまったんだ。彼が好きにすればいい。

今の俺たちの状況より悪くなることなんて、もうないだろう。

一日経ったのか、それとも二日か。この暗闇の中では、時間の概念すらも失われてしまったようだ。

あいつらがこのサソリの死骸を諦めたんじゃないかとさえ疑い始めていた。

このまま干からびていくなら、俺は大丈夫だが、王邵陽はそうはいかない。一日一日と命が削られていく。彼にはそんな余裕はない。

「早く、これらを梱包しろ!」

ようやく、俺が待ちくたびれた頃に、会社の連中がついに動き出した。

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