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2052話

「あそこだ!」

バンバンバン!

一瞬にして銃声が一面に広がった。上校の警護を担当する人員たちは、次々と脇へ退き、静かに様子を窺っていた。

「シッシッ!」

時折、奇妙な鳴き声が近くで聞こえてくるのだが、視線を向けても何も見えない。

私よりも他の者たちの方が盲目のようで、煙の中に向かって狂ったように発砲するも、空を切るだけだった。

「助けてくれ!」

銃声が徐々に途切れ、彼らが撃つのを止めようとしたその時、一声の助けを求める叫びが再び銃口に火を灯した。

全員が青ざめた顔で一斉に同じ方向へ発砲した。

私がそちらを見ると、平地の端から何時の間にか巨大なサソリが這い上がってきており、その二本の鋏で武装した...