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2047話

「しかし、この状況で立ち止まるわけにはいかなかった。歯を食いしばって王邵陽のそばまで駆け寄り、彼の抵抗を無視して彼を掴み上げ、遠くへと必死に走った。

力尽きるまで走り続け、ようやく立ち止まることができた。

「食べ物なら、中に入ってる」

私は苦労してバックパックを王邵陽に投げ渡すと、地面にばたりと倒れ込んだ。最後の力を振り絞って、背中に刺さった弩の矢を一本一本引き抜き、折って、脇に投げ捨てた。

そこでようやく、ほっと一息つくことができた。

振り返って後ろを見ると、あの連中の姿はなく、何とか撒いたようだった。だが、おそらくそう時間をかけずに追いついてくるだろう。だから、ここからすぐに離れ...