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2019話

「本来なら、私たちは、命令に背くことはできない」

火猴は歯を食いしばり、突然口を開いた。「でも大丈夫、信じているんだ。改造人である私なら、一度くらい命令に背いても、そう酷い目には遭わないはずだ」

彼の眼差しは揺るぎなく、明らかに決意を固めていた。私と共に行動する覚悟ができたのだ。

だが結局、私は彼の申し出を断った。「戻りなさい」

もし老教師の言う通り、源之石の研究に画期的な進展があったのなら、おそらくそう長くない内に、上層部は自分たちで改造人を生み出せるようになる。

そんな中、改造人である火猴が軍令に背けば、一匹殺して百匹を懲らしめる見せしめにされかねない。

それどころか、今戻れば功を立てるチ...