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2010話

「30分?」

今の無駄にした時間も含めると、あと30分経てば、王兄貴はもう車で市街地を離れてしまうだろう。そうなったら、彼を見つけるのは天に登るより難しくなる。

「生きたままで、ほしい」

だが今の私にできることは、ルイーズと彼女の下にいる命知らずたちを信じることだけだ。

私は横のソファに腰を下ろした。足元には高く積み上げられた黄金があり、一目見ただけでその眩しさに目を奪われる。

これだけの黄金があれば、誰だって狂ってしまうだろうな。

私は小さく首を振り、今過ごす一秒一秒が拷問のように感じられた。

ギィ——

ちょうどそのとき、個室のドアが開き、露出度の高い服装をした金髪の女性たちが何人か外か...