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1953話

「第四層に直接行く方法はないのか?」

火猿が不思議そうに尋ねた。

「四層は独立しているんだ。入るには、あの門を通るしかない」

船長はこの話題になると、顔に恐怖の色を浮かべた。「ただ、上の連中は皆あそこにいる。俺は一度だけ入ったことがあるが、ちょっとしたものを見ただけで命を落とすところだった!」

立派な男が、今や少女のように怯えている。

「じゃあ...何を見たんだ?」

火猿がさらに尋ねた。

だが今回、船長は頑として口を開こうとしなかった。ただ、彼の目が全てを物語っていた。

何であれ、それは極めて恐ろしいものに違いない。さもなければ、大の男がこれほど萎縮するはずがない。

「もういい」

火猿がまだ好...