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1943話

「そこも下に降りる階段だよね?」

火猴はちゅっと舌を鳴らし、「これから階段使うのか?」と言った。

「捕まりたいならね」

私はそんな馬鹿げた発言に相手をする気にもならなかった。

数人程度なら何とか対処できるかもしれないが、もしこの船の百人以上の乗組員全員に私たちの存在が知られてしまったら、事態は厄介なことになる。

確かに私たちはこの貨物船の平面図を持っているが、長年ここで生活している船員たちは、間違いなく私たちよりもこの船のことをよく知っているはずだ。

一度見つかれば、私たちには何の優位性もない。

その後、私たちは四散し、それぞれが担当区域でランダムに箱を選んで調べていったが、そうして二時間以上...