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1925話

そして顔を曇らせながら、ベタベタした上着を脱いだ。

「もう行くのか?」

王兄さんは先ほど起きたことに驚いた様子で、差し出された肉球を見つめ、それから火猴を見た。「俺はてっきり……」

「てっきりもクソもあるか。あいつに俺を食われでもさせたかったのか?」

火猴は不機嫌そうに呟いた。「地底世界から出てきたら、あんな得体の知れない生き物とはおさらばだと思ってたのに、なんでまた会っちまうんだよ!」

「それが運命ってやつさ」

私は笑みを浮かべ、最初の緊張感も半分ほど消えていた。

どうやらこの場所の生き物は、体のサイズが大きいだけで、かなり友好的みたいだ。少なくとも地底世界で出会った生物ほど危険ではなさそう...