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1923話

「王さんの揺るぎない眼差しに少し安心した私は、彼に続いて木の洞窟へと向かった。

二メートルにも満たない樹洞は、ちょうど一人が通れるほどの大きさだった。何度か考えた末、私は周囲を一周して誰も入っていないことを確認してから、率先して一歩踏み出し、中へ入った。

だが二歩目を踏み出そうとした瞬間、私は足を止めた。

青い光は樹洞の壁から発せられているのではなく、反射しているだけだと気づいたからだ。

目の前には垂直に下へ続く樹洞があり、その底では水面が揺らめいていた。

もし私がどこにいるのか事前に知らなければ、これは単なる井戸だと思っただろう。

問題は、これが樹洞だということだ。水はどこから来...