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1917話

「一目見ただけでわかるさ、これは玉城瑶のしわざだ」

「これも、お前がやったのか?」

火猴は元々怒り心頭で、一発の仕返しをしようと意気込んでいたのだが、片腕だけになった麻薬密売組織の頭目を目の前にして、怒りの炎はかなり消えてしまった。

「切断されてからもうしばらく経っているな」

私は麻薬密売組織の頭目の傷口をちらりと見て、玉城瑶の代わりに答えた。

傷口の周りの乾いた血痕から判断すると、彼はずいぶん前にこの腕を失っていたのだろう。それでも、腕を失いながらも適切な手当てを受けられなかった状態で今まで持ちこたえたことを考えれば、かなりの強者と言えるだろう。

彼は冷たい目で私を見つめ、額には青筋が...