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1913話

「良かった、助かった……」

なんとか危機を脱して、あの連中が去るのを待っていた矢先、突然の異変!

いつの間にか、火猿の顔が青灰色に変わり、ひび割れで覆われていた。これに心の中で不吉な予感が走る。

ちくしょう、ほんと油断できないな!

「彼、どうしたの?」

玉城瑶がつぶやいた。

彼女も火猿の異変に気づいたが、誰にも分かるはずがない。

カッ!

火猿の体からガラスが砕けるような音が響いた瞬間、私は悟った。避けられないものは、結局避けられない。

「何か見つけた!」

草むらの外の連中も、この甲高い音に気づいたようだ。

「やるぞ!」

火猿の体に何が起きているのか分からないが、今は彼の安全を確保しなければなら...