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1906話

「ほんとに困ったな」

自分は少し呆れて思った。

変異生物だけに警戒していたが、ここに麻薬密売人が活動していることを忘れていた。

残念ながら、今さら後悔しても遅い。

目の前の男は顔色が黄ばみ、筋肉質で、目がくぼみ、唇は異様な青白さを帯びている。一目見ただけで麻薬中毒者だとわかる。

彼が手に持っている水盆を見て、自分の体がなぜこんなに痛むのかも理解できた。

塩水だ。ちくしょう、このクソ野郎、俺に塩水をぶっかけやがったのか!

「ワオ、すごいじゃないか、見てみろよ、目を覚ましたぞ!」

男は英語で話しながら、好奇心に満ちた目で俺を観察している。

その眼差しは、俺を実験台にした狂った博士を思い出させる。...