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1898話

翌朝早く、私たちは族長に別れを告げ、北へと向かった。

だが、予想とは違い、道のりは以前ほど容易なものではなかった。

北に進むにつれ、植生はより一層豊かになっていった。あらゆる蔓や茨が地面を覆い、一目見ただけでは足の踏み場さえ見つけられないほどで、まさに人跡未踏の原生林そのものだった。

これには思わず、あの原住民の族長が私たちを騙したのではないかという疑念が湧いてきた。

火猿が最前列で道を切り開いていく。これは彼自身が望んだことで、しかも彼はそれを楽しんでいるようだった。

奇妙な虫や何か変わったものを見つけるたびに、私たちに見せようとするのだ。

「こういう奇妙なものがどんどん増えてきているな……...