金枝玉葉

1892話

王兄が数人の先住民女性を落ち着かせた後、私たちはようやく旅を続けることができた。

彼女たちの話によれば、ここは部族の集落からほど近い場所で、つい先ほど、麻薬密売人たちが彼女たちの集落に侵入し、強制的に連れ出したという。集落を離れてすぐに私たちと出くわしたのだった。

「これが初めてじゃないんです」

一人の先住民女性が涙ながらに訴えた。

この近辺の麻薬密売人たちは時折彼女たちの集落を訪れては、若い男性や女性を連れ去っていくのだという。それに野生動物による被害も加わり、彼女たちはもう耐えられないほどの苦しみを味わっていた。

「それも仕方のないことだ。地元政府はこの辺りに大量の麻薬密売人が潜伏している...