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187話

「皆、もう行くのね」

そして私は、この不気味な孤島で、もがき続けなければならない。

その後の数日間、皆は海に出るための準備に熱心に取り組んでいた。

毎晩、私たちは焚き火を囲んで、海上でどんなトラブルが起こるかもしれないとか、どんな物資を準備すべきかなどを熱心に語り合った。

この期間は、皆の積極性が最も高い時期と言えるだろう。誰もが非常に晴れやかな気持ちでいた。

希望とは、やはり人を最も奮い立たせるものだ。

時間が少しずつ過ぎ、徐々に私たちにとって島を離れることは、万事整い、あとは順風を待つだけとなった。

だが、私たちが想像もしなかったことに、あの待ち望んでいた順風は訪れなかった。

絶望的な寒波...