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1868話

「むやみに目標区域に入るのは危険よ。もし彼らに遭遇したら、あなたの今の状態では危険度が格段に上がる」

なるほど……

なぜだか妙に胸がざわつく。

彼女が今言った言葉は、この期間中に私に向けて話した全ての言葉を合わせるより多いんじゃないだろうか。

「大丈夫だ」

だが王兄さんはただ手を振って、自分の疲労など気にも留めない様子だった。

玉城瑶は唇を引き結び、結局一歩引いた。

外に出ると、どんよりと暗い空が広がっていた。黒い雲が私たちの頭上に垂れ込め、とても重苦しい気分にさせる。

「雨季だから当然さ」

王兄さんは一言そう説明すると、エンジンをかけ、私たちを族長のいる部落へと連れて行った...