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1833話

「お前、逃亡者だろ、兄弟」

その場にいたホームレスたちは皆、目を丸くして聞き入っていた。何人かは頭を働かせ始めたが、一人だけが勇気を振り絞って言った。「もしお前が逃亡者なら、俺は手助けできないぜ。刑務所行きになりたくないからな」

彼がそう言うと、他の連中もぞっとして、損得を考え直した。

証拠もない百万円の話と、刑務所行きのリスクを天秤にかければ、割に合わない。

「残りの人生を衣食の心配なく過ごすか、それともこのまま路上生活を続けるか、選びな」

私は人気のない隅っこに座り込み、低い声で言った。

高い報酬の前には命知らずも現れるもの。彼らの大半は臆病で事なかれ主義だろうが、それでも一か八か...