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1827話

頭がぼんやりとして、今の状況がまったく分からなかった。

どれくらい時間が経ったのか、突然体が垂直に落下していくのを感じ、そのまま頭を石にぶつけた。痛みで思わず息を飲み、できることなら今すぐ気を失ってしまいたいほどだった。

だが私は分かっていた。幸いにもまだ意識があるということを。そうでなければ、あの野郎どもにすぐに見つかってしまうだろう。

ここがどこなのか分からない。ただ周りに植物がたくさんあって、足元には浅い水の流れを感じる。

おそらく山間の渓流だろう。

突然、周囲が明るくなった。顔を上げると、探照灯の光が頭上の木々の梢を照らしていた。

そこで初めて気づいた。渓流の中に落ちていたのだ...