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175話

こんな害悪は生かしておけない。

法に触れるかどうかだって?たとえ本当に救援隊が来たとしても、それは後の話だ。

今夜中に死体を処理して、痕跡を一切残さないつもりだ。

一発の銃弾で劉輝を葬り去ると、私はあの大きな岩に向かって慎重に近づいていった。孫虎とは面と向かって対峙してやりたい。自分が彼に対してどれだけ誠実だったか、とくと見せつけてやるつもりだ。

しかし、意外なことに、岩の後ろに行ってみると、そこには誰もいなかった。空っぽだった。

「あの人、森の中に逃げました!」

さっきまで川辺で踊っていた女の子が、草小屋の後ろに身を縮め、震える声でそう告げた。

目を向けると、真っ暗な森の中に人...