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1653話

「贖罪だ!」

ウルスラが振り返り、微笑んだ。その笑顔には苦さと解放感が入り混じっていた。

彼がなぜそんなことを言うのか理解できなかったし、尋ねる気もなかった。跪きたければ跪けばいい、私の目的に支障がなければどうでもいいことだ。

それに今の私は、石段の両側に現れる人影の方が気になっていた。

夢の中で誰を見たのか、はっきりと覚えている……

まるで私の夢を証明するかのように、石段を一段上るごとに、両側の人影が私の知っている人の姿に変わっていく。夢との唯一の違いは、ここでは手を伸ばして触れることができることだった。

だが一度手を伸ばすと、彼らはすぐに消えてしまう。

何度か試した後、私は触れようとする考...