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1619話

「くそっ!底なし沼にまるごと落ちるところだったぞ!」

「もう少しで死ぬところだった!」

九死に一生を得た私は、さっき自分が沈んだ泥沼を見つめた。そこには深い穴があったはずだが、すぐに元通りになり、まるで何も起きなかったかのようだった。

私は安堵の息を吐き、リーダーと二人の隊員に礼を言った。

「気をつけろよ。次はこんな運に恵まれるとは限らないぞ」

リーダーは私の言葉を遮り、大した問題がないと確認すると、軽く手を振っただけで元の位置に戻り、隊を前進させる合図をした。

彼は気にしていないようだが、私は人に恩を受けるのが一番嫌いな性分だ。ましてや命の恩だ。

彼がいなければ、この何千万年もの永...