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1614話

しかし、そんな環境だからこそ、私の目には特定のものがはっきりと映った。私たちのキャンプ地からわずか数十メートル離れた草むらを、緑色に光る小さな電球のようなものが何対も通り過ぎていく。

狼だ!

私は少し眉をひそめた。目に入っただけでも十数頭はいる。まだ気づいていない数を加えれば、その数はかなり恐ろしいものになるだろう。

だが、私は慌てなかった。

今のところ分かっている限り、ほとんどの生き物は呪いを背負った私を避け、さらには恐怖さえ感じるようだ。これらの狼たちもきっと呪いの威圧から逃れられないはずだ。

案の定、狼の群れは私たちの周りをしばらくうろついた後、徐々に散っていった。

それでも...