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1599話

「駄目だ。行くなら一緒に行く。生きる道はすぐそこにある。どうして彼を置き去りにして一人生き延びることができるだろう!もしこんな時に彼を見捨てたら、私は一生後悔の中で生きていくことになる」

私は咄嗟に火猿の腕を掴んだ。だが彼は力強く腕を振り払い、私に迷惑をかけまいとしている。

しかし彼はすでに限界を迎えていた。とうに持ちこたえられなくなっており、むなしくもがいた後、動きが止まってしまった。

さらに時間を無駄にしてしまった。私の体はより疲れ果て、しかもこの状況で人一人を引っ張りながら泳がなければならない。百斤近い重さが一気に私の負担を倍増させた。

あとどれくらいだろう?

たった一分間が、...