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1598話

しかし、その時私には考える余裕などなかった。すぐに火猴の側まで泳ぐしかなかった。

彼は頬を膨らませ、眉間にしわを寄せながら、自分の足を指さした。理解できた。彼は足が攣ったと言いたいのだ。

私は彼に頷き、彼の腕を抱え、酸素が尽きる前になんとか水面まで浮上した。

「はぁ……」

火猴は大きく息を吸い込み、青ざめていた顔が徐々に正常な色に戻った。彼は私に手を放すよう合図し、自ら通路の縁まで来ると、上に登ろうとした。しかし、どれだけ頑張っても、水しぶきを上げるだけだった。

「無駄だよ」

数分後、彼がまだ諦めていないのを見て、私は仕方なく彼を止めた。「体力を温存しておいて。もし私の予想が正しけ...