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1575話

「十指に通じる心」という言葉通り、骨身に染みる痛みに気が狂いそうになっていた。

「くっ……この二人の怪我、かなり深刻じゃないか?」

火猴は血まみれの手を振りながら、息を吸い込んで言った。

広範囲に及ぶ皮膚の深度潰瘍。命が硬くて失血死を免れたとしても、細菌感染で命を落とすことになるだろう。

しかも治療のしようがない。医療キットすら持っていないのだから。

楊慧はまだ助かる可能性があるかもしれないが、王剛は……

「試してみよう。それでも少しは希望があるはずだ」

私は人の形をとどめていない王剛を見つめながら言った。

そして、手のひらの痛みをこらえながらバックパックを整理し、最後の力を振り絞って楊慧を抱...