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1564話

突然の驚愕が収まった後、経験豊富な王剛もやや慌てた様子を見せていた。

「さっき家が崩れた後、あの物体が飛び出してきたんだ。ずっと家の中に隠れていたんだろう。かなり素早く逃げたぜ。あれだけの銃を撃ったのに、一発も当たらなかったなんて!」

「蛇だったんじゃないか?」

「蛇じゃない。あれはむしろ虫のようだった」

私は首を振った。さっきはほんの一瞬だったが、常人より優れた視力のおかげで、あの物体のおおよその姿は見えていた。

全身真っ黒。多数の足があり、頭部には触角が二本、まるでアンテナのように伸びていた。

おそらく何らかの節足動物だろう。

「そんな大きな虫がいるわけないだろう?」

王剛...