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1539話

市街を出て、道路に沿って進み続けた。

火猴はときどきこの男と言葉を交わし、徐々に私はこの男もまた話好きな人物だと気づいた。

口を開かなければそれまでだが、一度話し始めると黄河の決壊した水のように途切れることなく、唾が飛び散るほど熱弁を振るう。

王剛は今回私たちをタクラマカン砂漠に案内する護衛隊の隊長で、総勢二十人の小隊を率いていた。それに地元のガイドが一人加わる。

午後になると、私たちはすでにタクラマカン砂漠の縁に到着していた。

「ふう、この温度はたまらないな」

隣に立つ火猴が思わずため息をついた。

確かに、世界第二の流動砂漠である此処は昼夜の温度差が極端で、日中の最高気温は六十度を超えること...