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1523話

「茜姉ちゃん、私が食べさせてあげるね!」

小さな女の子が食事を載せたお盆を持って茜の隣に腰を下ろし、小さな足をぶらぶらさせながら、茜と楽しそうに話している。この様子を見ると、二人はこの期間、仲良く過ごしてきたようだ。

雲ちゃんのぺちゃくちゃとした話し声は、場の気まずさを和らげる役目も果たしていた。

私も箸を手に取ったが、気持ちが沈んでいたせいか、ほんの少し口をつけただけだった。

ずっとポケットに入れていた携帯が突然鳴り、取り出してみると、年配の教授からの着信だった。

電話に出ると、向こうから教授の落ち着いた声が聞こえてきた。

曼姉さんたちの船が着岸したのだ!

あの幽霊船から脱出してから、私たち...