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1513話

しかし相手も同じく貨物船だ。装備は間違いなく充実している。もし途中でレーダーに捉えられでもしたら、あっという間に命を落とすことになるだろう。会社の連中がどんな秘密兵器を持っているかなんて、誰にもわからないのだから。

「かといって、ずっとここにいるわけにもいかないだろう。突発事態が起きた時に、逃げる暇もなくなる」

火猴は眉をひそめ、少し残念そうに言った。

彼の言うことはもっともだと思い、私たちは船尾の救命ボートが吊るされている方向へ歩き出した。だが、ほんの少し進んだだけで、船長と鉢合わせになった。

「今は軽はずみな行動は慎むように。あの船はどうやら我々に近づく気はないようだ。八海里ほど離...