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1500話

「多分私たちが聞いた咆哮や足音は、すべてアレが発したものなんでしょうね」

「でもそれだけじゃないんです。一番奇妙なのは、あの巨人の顔が…私には見覚えがあったということ」

イヴはそこまで言うと、私に微笑みかけ、慎重に服の中から二枚の写真を取り出して手渡した。

私は写真を見下ろした瞬間、頭の中が「ボン」と鳴り、完全に頭が真っ白になった。

これがイヴの言っていた写真だった。二枚の写真の中で、巨人は一度は立っており、もう一度は地面に這いつくばっていたが、例外なく、その顔は私とまったく同じだったのだ!

ただ、その表情はどこか奇妙で、かすかに笑っているようだった。

なぜこの怪物の顔が、私とそっくりなの...