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1413話

「西王母宮?」

わたしが知っている神話に出てくる西王母のことだろうか?

「なんだよ、それ。王母娘娘?」

わたしが困惑して呟いていると、隊列の中にいた歴史学者たちが興奮した様子で言った。「道教神話の王母ではないはずです。西王母については、古い記録にもこんな記述があります」

「玉山、西王母の居るところなり。西王母はその姿は人のごとくなれど、豹の尾と虎の歯を持ち、よく嘯き、蓬髪に勝を戴き、天の厉と五残を司る」

この言葉の意味は、西王母は外見は人間のようだが、豹の尾と虎の歯を持ち、吠え声は恐ろしく、天下の災いと殺戮を司るということだ。

大祭司が私たちに渡した地図にも、西王母宮は玉山の下にあると書かれて...