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1312話

「私はそっと声をかけてみた。二人の名前を呼んでみたが、誰も返事をしない。安心して、ルーシーが私の足に伸ばしていた手を慎重に動かした。

この女も少し変わった習慣を持っているな。幸い、私たちは厚着をしていたから、そうでなければ……

まあ、余計なことはさておき、とにかく私は彼らに気づかれることなく雪洞を抜け出した。

荒野に戻ると、一面の白銀世界が広がり、方向を見分けるのは難しかったが、今の私はかなり強力な野外生存能力を持っている。

太陽と影を観察することで、すぐに東西南北を判断できた。

北へ向かうことにした。来た道を辿って戻るつもりだ。

北はもちろん更に寒くなるが、自殺行為ではない。私の目標は海岸線...