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1255話

「そういえば」と女王は頭を軽く叩いて言った。「この不思議な遺跡、私たちの所にもあるのよ。この地下宮殿の奥深くには、恐ろしい禁足地がある」

代々の神官たちは部族の者が入ることを許さなかったという。一度入ると必ず死者が出るとされていたからだ。

私たちはそれを聞いて、思わず興味をそそられた。一体どういうことなのかと尋ねると、女王は答えた。

「あの場所は『死の淵』と呼ばれているわ。底が見えないほど深い淵で、時折、様々な悪鬼の泣き声や狼の遠吠えのような音が響いてくる。あれは冥界への入り口だという者もいるほどよ」

さらに彼女の部族では、葬送の風習として、誰かが亡くなれば他に何の処置もせず、ただ死の...