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1238話

「こうして、三十分ほど歩いただろうか、私たちの周りの森には、人間活動の痕跡が見え始めていた。

生活ゴミや足跡などがあちこちに散らばっている。

どうやら彼らの拠点はこの近くにあるようだ。私たちは自然と足を緩め、警戒しながら前進し始めた。

事実、私たちの警戒は正しかった。道中にはいくつもの罠が仕掛けられていた。おそらく野人の襲撃に備えたものだろう。

やがて、谷間の拠点が私たちの目の前に現れた。

その拠点には木造の家がいくつもあり、高い見張り台が立っていた。その上には弓矢を持った人が警戒している姿が見えた。

見張り台があるため、私たちはすぐに発見されてしまった。

見張り台の上には二人の男がいたが、私...