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1229話

水中を泳ぎながら魚を捕まえていると、ふと遠くの水底に巨大な影が目に入った。その影の形は特徴的で、まるで船のようだった。

水中に沈没船?

この物を見た瞬間、胸の奥に不吉な予感が走り、急いで脚を力強く蹴り、下方へと泳ぎ始めた。

近づいてみると、懐中電灯の強い光の下で、はっきりと確認できた。この沈没船は、まさに私たちがつい先ほどまで乗っていた船そのものだった。

ここまでの道のり、私たちはずっとナビゲーション機器に従って南へ進んできたはずだ。通常なら、とうにこの沈没船から離れているはずなのに。

それなのに丸一日経った今、私たちはまだこの沈没船の周辺をさまよっているなんて!

どうやら私の予想...