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1223話

なるほど、このは虫はヤモリのように、尻尾を切って逃げる能力を持っていたのか。

尻尾を捨てた後、その這い虫は再び闇の中へと姿を消した。

正直に言うと、私の視力も常人を遥かに超えていて、暗闇の中でもある程度のものは見えるのだが、あの這い虫は色を変えることもでき、ほとんど闇と一体化している。こんな状況では、私でさえそれを見つけるのは極めて困難だった。

あいつがまた闇に隠れるのを目の当たりにして、私たち全員の表情が険しくなった。

ただ王錦だけはまだ冷静さを保っていたが、彼女の足は気づかれないように再び私に数歩近づいていた。

実際、この女の考えは理にかなっていた。あの這い虫は今までに二人の船員を噛み殺し...