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1198話

見物人たちも驚愕の声を上げ、目玉をきょろきょろと回していた。

私がさっきあれほどの格闘能力を見せつけ、しかも銃まで持っているとなると、これからの下水道の王様は私になるのではないか?

何人かが私に近づいて来て、従いたいと言い出した。

そんな囁き声が聞こえてきて、私は思わず苦笑してしまう。

下水道の王様?

その「王様」というのは良いものではなさそうだ。ネズミの王様やゴキブリの王様のような感じで、なりたくもない。

とはいえ、ここでネズミの王様になることは、身分を隠す上では都合が良いかもしれない。

この場所はドイツ社会の最底辺、最も汚く、最も腐敗した場所だ。警察すらここには来たがらない、まさに無法地帯...