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1142話

この人たちの呆気にとられた様子を見て、私は大陸に戻ったら、一人一台ずつスマートフォンを買ってあげようと決めた。

茜児以外は文字が読めないけれど、画面の映像だけでも彼らはきっと大喜びするだろう。

十数人分のスマホなんて、以前の私なら間違いなく財布が痛むところだが、今となっては本当に大したことじゃない。

こういった面白いことの他に、今ひとつ気がかりなことがある。

上陸するやいなや、私は同行していた軍人たちに、家族に無事を知らせる電話をかけたいと申し出た。

しかし、私たちの要請はすぐには認められなかった。

理由は単純で、ここは普通の場所ではなく、島に駐屯する軍人でさえ電話をかけるには申請書を提出しな...