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1095話

今、我々の目の前に広がるこの山の砦は黒羽寨と呼ばれている。黒羽寨は山に沿って建てられ、地形は険しく、攻め入るには長い斜面を登らなければならない。

山寨の上にいる者たちは、余裕を持って斜面を登る敵軍を攻撃できる。

大王子が選んだこの砦は、まさに天然の要塞と言える場所だ。

ただ一つの入口である寨門しかないため、我々の潜入にも大きな障害となっている。

しかし、じっくりと考えた末、我々は方法を思いついた。

この山寨は三方を山に囲まれ、三面は絶壁で、前方にただ一つの入口があるだけだ。普通の人間なら確かに手の施しようがない。

だが私と茜は詳しく話し合った結果、左側の絶壁から登って砦の中に入り込むことにした...