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1075話

「会社の連中は装備が揃っていて、湖を渡る船まで用意していた。きっと何か情報を掴んでいたんだろう。俺たちは何も持っていないから、追いつくのは簡単じゃないな」

夜の休憩時間、ずっとこの問題について考えていた。

結局、一度戻ってみることに決めた。できるだけ早くこの神秘の島から脱出する方法を見つけて、蕭晴たちを連れ出したい。それに、イヴが最初にくれた磁気カードを持ち出すという約束もある。これは必ず果たさなければならない。

コヴァ人の村で一晩休んだ後、私たちは朝日を浴びながら再び出発し、月の都へと向かった。

月の都と聞くと、頭の中に阿若の小柄な姿が浮かんでくる。彼女は今どうしているだろうか。あの...