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1072話

私たちは前方の巨大な通路に沿って進んでいくと、すぐに分岐点が現れた。一方は相変わらず広々とした大きな通路だったが、もう一方はかなり狭い小道だった。

ただ、特筆すべきは、その小道には人工的な痕跡が見られることだった。

小道の壁はレンガ造りで、ほとんど摩耗して見えなくなった壁画もいくつか残っていた。

「小張お兄ちゃん、この小道の建築様式、なんだか見覚えない?」

茜が突然私に尋ねた。

見てみると確かに見覚えがあるような気がした。「ん?思い出した、この小道は中心の湖の下にあった沈没船の遺跡とよく似ているじゃないか!」

あの時、湖の沈没船で私は初めて魚人の死体を目にしたのだ。

「じゃあ、この道を...