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104話

そして横から吹き付ける風。

火の揺らめきがこのような動きを見せるのは、微風がある場合だけだ。風があるということは空気の流れがあるということで、この下が完全に密閉されているわけではないことを示している。

この地下の穴は瓢箪のような形状をしており、上の入口に比べて下の空間はやや広くなっている。ライターを灯して穴の中を一周してみると、すぐに微風の源が、あの白骨が寄りかかっていた壁であることに気づいた。

急いで腐敗した骸骨をどかすと、約半メートルほどの長さで斜め下に伸びる穴が目の前に現れた。

ライターを灯し、その穴の中を覗き込むと、通路は非常に深く、どれほどの長さがあるのか、どこへ通じているのかは見え...